第5回環境分析基礎講座

− 環境分析のための機器分析コース −

主催 日本分析化学会関東支部

関東支部では,「環境分析基礎講座」と題して環境分析をテーマにした講習会(入門コース,機器分析コース)を開催しておりますが,第5回の環境分析基礎講座としては「機器分析コース」を開催することになりました。本コースでは,受講される方々全員に,環境分析に必須の分析機器を直接自ら操作していただき,実試料を用いて実習を行っていただく講習会を行なっております。2日間のコースですが,それぞれの機器にベテランのインストラクターを配置し,充実した実習内容になっています。参加者には受講証を発行するほか,筆記試験を行い合格者には修了証を授与いたします。

会期
平成16年月11月25日(木),26日(金)
会場
(株)パーキンエルマージャパンテクニカルセンター〔横浜市西区北幸2-8-4,横浜西口KNビル12階,電話045-314-9298,交通:横浜駅西口より徒歩8分〕
第1日(11月25日)
10:00~11:00オリエンテーション
講習内容の趣旨説明および各実習担当者より実習の概略説明を行います。
11:00~12:00環境分析概論(予定)名古屋大学大学院工学研究科 原口紘き
13:00~16:00実習I
16:00~17:00(株)パーキンエルマージャパンテクニカルセンター内の見学
及び参加メーカーとの個別相談・質問の時間
17:00~18:30懇談会受講者,講師,実習インストラクター
第2日(11月26日)
9:00~12:00実習II
13:00~16:00実習III
16:00~17:00筆記試験
17:00~17:10受講証授与(修了証は後日合格者に郵送)

(注)実習は12名ずつの3グループ編成とし,3グループともそれぞれの小間にて同時進行で行います。また,各グループはテーマ1から3までローテーションしますので,全ての実習を行なうことになります。

テーマ1元素分析グループ:ICP(パーキンエルマー担当),蛍光X線(リガク担当)
テーマ2クロマトグループ:HPLC(日立ハイテクノロジーズ),IC(日本ダイオネクス),流れ分析(FIA)(平沼産業)
テーマ3質量分析グループ:GC/MS(パーキンエルマー担当)

各グループ12名の予定です。なお,各分析機器の準備および説明には,パーキンエルマージャパン,日立ハイテクノロジーズ,平沼産業,リガクおよび日本ダイオネクスの協力をいただいております。

【実習内容】

  1. ICP発光分析実習
    ICP発光分光分析法は,ppbオーダーの感度をもち,共存元素の影響が少ない,多元素一斉分析ができる優れた分析法です。高感度化のための軸方向観察と多元素同時分析が行なえる半導体検出器を装備した最新の装置で実習を行います
  2. 蛍光X線分析実習
    蛍光X線分析法は,試料を非破壊で前処理なしに計測できる簡便な分析手法で,現場でサンプリングした土壌をそのまま計測したり,プラスチック成型品を商品の形状のままいきなり計測でき,スクリーニングテストとして効果を発揮しています。 今回は片手操作の携帯型蛍光X線分析装置を使って土壌中の重金属汚染,プラスチック中のCd,Pb汚染計測を実習します。
  3. GC/MS分析実習
    GC/MS法は,環境分析で最も広く利用されている分析法です。揮発性有機化合物VOCや農薬などの化合物の定性,定量ができます。 今回は実際に分析をしながら,条件により結果がどう変わるか,また質量分析特有の定量方法やスペクトルのライブラリーサーチを学びます。
  4. イオンクロマトグラフ分析実習
    サプレッサー方式のイオンクロマトグラフはイオン分析に広く利用されています。 今回の講習では陰イオン分析用クロマトグラフの取り扱いと標準試料,未知試料の分析実習をいたします。
  5. HPLC分析実習
    HPLCは難揮発性物質や高温で分解しやすい化合物の分析に有効は分析法です。実習では,具体的なサンプルを用いて分析を行い,HPLCの基本操作について実習します。
  6. FIAの装置概要説明
    FIA(フローインジェクション)は,呈色反応を一連の流れの中で実現するシステムです。今回は,装置の概要について実機を前にして解説します。

【受講申込要領】

受講対象者
初級者(分析実務経験が2年以内の者),基礎に立ち返って機器の操作を学びなおしたい方,試験所の認定申請に際して担当の分析技術者が分析化学の基礎研修が修了していることの証明が必要な方などが受講に適した講習会です。
受講料
日本分析化学会会員4万円,会員外6万円。日本分析化学会会員には維持会員,特別会員,公益会員に所属する方を含みます。また,「入門コース」受講された企業からの参加者は5千円引きです。なお,納入された受講料の返却はいたしませんのでご了承願います。
募集人員
36名(先着順に受け付けます)
申し込み方法
所定の申込書(Word形式PDF形式)により,FAXまたはEメールにてお申し込みください。折り返し,請求書,会場案内図等をお送りします。
申込先
〒141-0031 東京都品川区西五反田1-26-2 五反田サンハイツ304号
日本分析化学会関東支部〔電話:03-3490-3351,FAX:03-3490-3572, E-mail:ktanaka@jsac.or.jp〕

Yasutada SUZUKI
Last modified: Thu Sep 16 18:40:25 JST 2004