21回分析化学基礎実習機器分析実習コース

 

主催 日本分析化学会関東支部

分析機器の原理・操作の基礎を学びたい方、弱点を補強したい方など初級〜中級者向けの講座です。機器メーカーのベテラン技術者がインストラクターとなり、講義・実習を行います。元素分析、分離分析、質量分析の各テーマで機器を取りそろえ、使用したことのない機器にも触れることができる貴重な機会です。企業における教育訓練の証明や試験所の認定申請に際して担当の分析技術者が分析化学基礎研修を修了していることの証明にも適した講習会です。参加者には受講証が交付されるほか、筆記試験の合格者には修了証が授与されます。

【本講座は昨年度まで開催していた「環境分析基礎講座―機器分析コース―」を環境分析から機器分析全般に一新したものです。】

 

【会 期】

201327日(木)、8日(金)

【会 場】

()パーキンエルマージャパン 本社・テクニカルセンター

〔住所:横浜市保土ヶ谷区神戸町134横浜ビジネスパーク テクニカルセンター4階、

電話:045-339-5865、交通:相鉄線天王町駅より徒歩8分、JR保土ヶ谷駅より徒歩11分、会場案内図: http://www.perkinelmer.co.jp/corp/map.html

【受講方法】

 本講座では、元素分析(テーマA)、分離分析(テーマB)、質量分析(テーマC)の3テーマのうち、2テーマを事前に選択し、受講していただきます。各テーマにはそれぞれ主要分析装置が2機種ずつ準備されておりますので、2日間で4機種を勉強することになります。

 選択したテーマの組合せにより、3つのグループ(ABBCCAの3つの組合せ)ができますので、講座は3グループに分かれて同時進行で進めます。各グループとも12名定員とし、午前は機器の原理を学び、午後は実際に装置を操作していただきます。特に機器の操作に重点を置くため、午後からの実習は各グループをさらに6名ずつに分け、1つの機種を2時間ずつ、2機種の合計で4時間たっぷりと装置に触れていただきます。

【プログラム】

1 (27)

 

09:45~10:00

オリエンテーション

 

 

講習内容の趣旨説明およびグループ分け

 

10:0010:30

各分析機器の概要

 

10:3012:30

機器の原理説明(実習対象機器)

 

 

3つの部屋に分かれ、3テーマ同時進行

 

13:30~17:20

機器による分析実習

 

 

6箇所に分かれ、6機種同時進行、1機種約2時間で2機種を実習します。

 

17:20~17:50

見学会

 

 

()パーキンエルマージャパン テクニカルセンター内の見学

 

18:00~19:30

情報交換会

(各メーカの講師及び参加者相互の交流を行い、通常の分析業務に関する悩みごとを解決するための懇談会です。途中までの参加でも結構ですのでご出席をお願いいたします)

 

 

 

 

2 (28)

 

09:00~11:00

機器の原理説明(実習対象機器)

 

12:00~15:50

機器による分析実習

 

16:00~17:00

筆記試験

 

17:00~17:10

受講証授与(修了証は後日合格者に郵送)

 

【実習テーマ】

テーマA 元素分析

A-1ICP-AES(パーキンエルマージャパン)

 

A-2:蛍光X線(リガク)

テーマB 分離分析

B-1:イオンクロマトグラフ

(サーモフィッシャーサイエンティフィック)

 

B-2HPLC(日立ハイテクノロジーズ)

テーマC 質量分析

C-1GC/MS(パーキンエルマージャパン)

 

C-2ICP/MS(パーキンエルマージャパン)

【実習方法】

機器の原理説明:

初日の始めの30分で、各分析機器の概要について説明します。その後、テーマ別に3つの部屋に分かれ、午前中の講義でそれぞれ2機種について原理を学びます。2日目は、別のテーマを同じ要領で受講します。

機器分析の実習:

午前中に受講した機器を実際に操作します。各機種2時間ずつで、2機種を実習します。2日目も同じ要領で受講します。受講者全員に分析機器に触れていただくため、受講者は全機種とも6人までとし、それぞれにインストラクターが操作方法を指導します。

【実習内容】

ICP発光分光分析

ICP発光分光は金属や無機化合物中の主成分元素や微量元素の分析に利用されています。今回の講習会では、半導体検出器を使用した多元素同時分析型の装置を用い、高感度化のための付属品である超音波ネブライザーを接続し飲料水中の微量元素を測定します。

蛍光X線分析

蛍光X線分析装置は、試料が固体であっても酸分解・溶出などを行わない迅速元素分析を可能にするので、各分野で広く使用されています。前回まではFP法によるスタンダードレス迅速分析の実習が主体でしたが、今回は標準試料により検量線を作成して分析する方法も実習に含めます。各種有害重金属分析、ハロゲンフリー対応、合金種判定の他、各種廃材中の有価金属分析や指輪などの貴金属鑑定についても実習します。

イオンクロマトグラフ分析

イオンクロマトグラフ法は環境分野や化学工業分野などでも,弱酸類を含むイオン分析方法とし広く使用されています。今回の講座ではイオンクロマトグラフのカラムを知ってもらい,分析カラムに適した前処理方法などについて解説し,疎水性化合物を含むテスト試料を使って前処理と分析実習をおこないます。

高速液体クロマトグラフ分析

HPLCは環境、食品、材料など幅広い分野で用いられています。イオンや低分子化合物、タンパク質・合成高分子まで幅広い物質の分離、定量に利用されています。今回は固相抽出による試料前処理とHPLCでの分析について、基本操作やコツを含めて実習します。

GC/MS分析

GC/MSは、環境や食品分野における有機物分析に広く利用されています。適用範囲は幅広く、各種の前処理法を適用して分析されます。今回の講習では、ヘッドスペースサンプラーや加熱脱着装置を用いたGC/MS分析を行います。水道水、室内空気、その他身近な試料の分析実習を通して、各種前処理法の原理を理解し、揮発性物質の取り扱いに留意したサンプル調製法やGC/MSでの定性・定量法を実施します。

ICP質量分析

ICP質量分析法は多くの元素においてppqpg/L)〜pptng/L)レベルの検出下限値を持つ超高感度分析法です。そのため、半導体、環境、生体、金属材料、食品などの様々な分野で使用されています。ICP質量分析法の最大の問題点である多原子イオン干渉に対して現在最も有効な方法であるコリジョンリアクションセル法による効果や、様々なサンプルを測定する上での注意点などを中心に実習を行います。

 

上記実習における各分析機器の準備および指導には、()パーキンエルマージャパン、()日立ハイテクノロジーズ、 ()リガクおよびサーモフィッシャーサイエンティフィック()の協力を頂いております。

 

【受講申込要領】

受講対象者

初級者 (分析実務経験が2年以内の方)〜中級者、基礎に立ち返って機器の操作を学びなおしたい方、企業における教育訓練の証明や試験所の認定申請に際して担当の分析技術者が分析化学基礎研修を修了していることの証明にも適した講習会です。

受講料

日本分析化学会会員 (維持会員、特別会員、公益会員に所属する方を含みます) 4万円、会員外6万円。また、「化学分析実習コース」を受講された企業からの参加者は5千円引きです。なお、納入された受講料の返却はいたしませんのでご了承願います。

募集人員

各グループとも12名定員とし、合計36名(先着順に受け付けます)。申込書に受講したいテーマの組合せ(ABBCCA3つのグループ)を選び、第2希望まで記入してください。

申込み方法

所定の申込書により、FAXまたはEメールにてお申し込みください。折り返し、請求書、会場案内図等をお送りします。 お申し込みは原則2013年1月31()までにお願いいたします。

申込先

141-0031 東京都品川区西五反田1-26-2 五反田サンハイツ304

日本分析化学会関東支部〔電話:03-3490-3351FAX03-3490-3572

E-mail : hm_tanaka@jsac.or.jp